あたしの2008のニュース
その1。引越し。
今までずっとこだわって実家暮らしだったのにね。
たった一人の娘のためにあたしは一人でマンションを借りたんだ。



「泣かなくなりましたよ」


仲間が言ったその言葉。
強くなった?
いや、違うだろ。


「会おうよ」


そう言っただけで電話の向こうで涙声。
我慢しなくていいのに。
誰の前でも泣いたっていいのに。


「泣けるの…よしざーさんの前だけなんよ…」


そう言って溢れる涙を拭おうともせず。
抱きしめるしかないじゃん。
あたしの胸で泣けばいいって。
細い身体を抱きしめるしかないじゃん。


あたしがリーダーだったときに比べて、状況はもっと大変だと思う。
頑張ってるさ、彼女は。
声も身体つきも顔立ちもかわったさ。
リーダーらしくなった。
そんな言葉で片付けたくなんかない。
無理を重ねた上での結果がそうなんだから。
だから。
だから泣かせてやりたい。
甘やかせてやりたい。
そういう風に思うのはおかしい?


実家からだと彼女のマンションまで30分以上かかってしまう。
タクシーの中で心配で心が張り裂けそうになってしまう。
マンションについて彼女の顔を見てこっちが安心して泣いちゃったこともあったっけ。



「なあ」
「ん?」
「引っ越そうかと思って」
「引越し?」
「うん」
「一人暮らしするん?」
「うん。高橋さ、不動産屋紹介してくんない?」
「え?」
「同じ区に引っ越そうかなって」


すごいうれしそうな顔してたのが忘れらんない。





今は自転車で5分で君に会える。
『肉じゃが作ったよ』そう言って会いに来てくれたりもする。
もう大丈夫。
君がつらいとき、あたしがそばにいるよ。
だから思う存分泣けばいい。
明日笑うそのために。



その2。禁煙。
ずっとやめられなかったのにね。
君とよく会うようになったら自然と本数が減っていった。
だって喉が弱い君に負担かけたくなかったから。
去年からこっち、明らかに声が変わったのは事実で。


「あ、ごめん…」


慌ててタバコを消すあたしに。


「別にいいのに」


君はそういってくれるけど。


君の隣で紫煙を燻らすことはしたくなかった。
一度、あーしも吸ってみたいって言うから一本渡したら盛大に咳き込んで。
君の喉は至宝なんだから大切にしなきゃねってそう言ったんだっけ。
今は君の家では一本も吸わなくなったし
あたしの家でもほとんど吸わなくなったよ。
すごい進歩だと思わない?
全て。全て君のおかげだよ。


「あーしのおかげなんか?」
「うん。高橋のおかげ」
「いいことしたんやな、あーし」
「いいこと?」
「うん。タバコ、やめれたんやろ?」
「そうだね。いいことだ」


今一度ぎゅーっと抱きしめる。



「……来年」
「ん?」
「もっと歌いたかった…」
「大丈夫だよ」
「……」
「あたし、待ってるよ」
「待っててくれるの?」
「いつかは…高橋だっていつかはこっち側に来るだろ?」
「うん…」
「そしたら一緒に歌お?待ってるから」




2009 あたしたちの新しい形へ…。


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