3.

高橋くんからメールがきた!
それだけで浮かれ気分なあたし。
聞きたいことを矢継ぎ早に質問した。


『いくつですか?』
『21』
『どこに住んでるの?』
『恵比寿』
『学生?』
『専門学校行ってる』



年下かあ。でも不思議と気にならない。


『あ、私の名前は吉澤ひとみです』
『わかってたよ』
『会いたいな』
『いいですよ』


嬉しかった。
早速に約束を交わす。
約束の日、あたしは朝から嬉しくてたまらなかった。




よしざーさんとデートの約束してもうた。
どうしよう。
どうしよう。
ありえん。
一人テンパる。
デートってことはだよ?
手繋いだりするわけ?
盛り上がったらそれ以上も?
あわわわわ。
無理無理無理。
ぶつぶつ一人ごちて。


「愛ちゃん」
「!」


石川さんが帰ってたのに気付かんかった。


「一人でぶつぶつ言ってどうかした?」
「どうしよう」
「何が?」
「デートすることになった」
「はやっ。愛ちゃんって意外と軟派?」
「ち、違うがし」
「いいんじゃない?楽しめば」
「いいんかな…」
「でも」
「うん」
「いつ女に戻るかわかんないから深入りはしない方がいいかもね」
「だよね…」
「ねえ、どんな人?」
「デートの相手?」
「うん」
「すっごい美人」
「マジ?」
「うん。こんなサルのどこがよかったんだか」
「え?まさか逆ナン?」
「みたいなもん」
「すごーい」


でも、相手がよしざーさんやって、言えんかった。
何やわからんけど、言えんかった。



翌朝、石川さんは「頑張って」とニヤニヤしながら仕事に行った。
あーしは待ち合わせ時間まで悶々と悩む。
待ち合わせはやはり芸能人だから店の中の個室で。
あーしが着いて五分後によしざーさんが息を切らせて入ってきた。

「待った?」
「いや、大丈夫」
「よかった」

なんやよしざーさんがすげーかわいいんですけど。

「…何か顔に付いてる?」

どうやらじーっと見ちゃってたらしく。

「あ、いや、かわいいなあって思って」

ちょっ…あーしの言葉に真っ赤になるよしざーさん。
かわいすぎる…。
暫く他愛ない話を交わす。
お互いのことをいっぱい知るために。
あーしは嘘を吐くのは辛かったけど、高橋愛光を演じるための嘘をたくさん吐いた。
後で神様に怒られるんやろか。

「高橋くんは一人暮らし?」
「いや、姉貴と」

こめん、石川さん。

「遅くなっても大丈夫?」
「大丈夫。もう大人やし」

あ…訛ってもうた。

「出身どこ?」

きたー。

「福井」
「おぉ、高橋と一緒」
「うん」
「って名前も高橋か」

よしざーさんがあーしの顔をじーっと見る。
やばい。

「従兄弟だから」
「え?」
「愛は俺の従兄弟だよ」


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