ミュージカルの稽古も大詰めで、リハーサル室の中にもピリピリした空気が流れとる。
鏡越しにふとよしざーさんと目が合った。なんや疲れた顔しとる…。

「よしざーさん」

休憩の時、声をかけた。

「ん?なに?」
「ちゃんと食べれてます?ちゃんと寝れてます?」
「なんで?」
「疲れた顔してるから…」
「そんなに?」
「はい…」
「野菜不足かなあ…」
「野菜不足ですか」
「昼夜仕出し弁当とかざらじゃん。あたし、偏食家だから続くときついかな」
「作ってきましょうか?」
「へ?何を?」
「野菜たっぷり弁当」
「まじ?いいの?」
「はい」
「やっべ、超うれしい」

勢いで作りますって言っちゃったけど、喜んでくれて嬉しいかも。

「おかず、なにがいいですか?」
「そうだなあ〜麻婆茄子かな…」

うげ…まじ?
あーし、茄子食べれんのやけど、味見せんと作れるやろか。
せっかく作るんだからレトルトもの使いたくないし。


翌日、早起きして料理する。
いろんな野菜系のおかずいっぱい作って、今から麻婆茄子。
本格的に調味料あわせて作る。

さて…味見だ…。
思い切って口の中へ。


…うーん
…わからん。

普段食べんから味がわかんない。
結局3口も食べて、今口の中ダコダコやざ…。

よしざーさんの口に合うかな?
こんなに苦労して気に入ってもらえんかったら、あーし、立ち直れん。


昼休み。
みんなが弁当を取りに行く中、よしざーさんだけはあーしが作ったお弁当を前にニコニコ。

「いただきまーす」

って美味しそうに食べてくれてる。
あっと言う間に食べ終わってしもた。


「愛ちゃん、ありがとう。めちゃ美味しかった。弁当箱洗って返すね」
「ちょっと待った」

よしざーさんの言葉に隣で食べてた美貴ちゃんが反応した。

「今日のよっちゃんの弁当ってさあ」
「愛ちゃんが作ってくれた」
「よっちゃんがおかずのリクエストした?」
「そうだけど」
「よっちゃん、それっていじめ?」
「へ?」
「愛ちゃん、茄子ダコダコだよ?」
「あーっ!!!ごめんね?愛ちゃん。ダコダコ大丈夫?」
「もう収まりましたけど…」
「ってことはやっぱダコダコになったんだね…ほんとごめん…」

しゅんとしちゃってわんころみたい。

「そんな気にせんといてください」
「そうだ!今日うちに来て?お詫びにごちそうするから」



かくして今あーしはよしざーさん家。

「愛ちゃん」
「はい」
「オムライス好き?」
「大好きですよ」
「よかった。あたし、オムライスくらいしか人に食べさせてあげられるのないんだよ」

そういいながら一生懸命作ってくれたオムライスはとても美味しくて、
ビッグサイズだったんだけど全部食べちゃった。
んで、今はよしざーさんの部屋で休憩中。

「そろそろ帰…」
「泊まってけば?」
「え?」
「いろいろ話したいし」


暫くよしざーさん自慢のダブルベッドの上に座って話してたんだけど…。


「よしざーさん?眠い?」
「うん…寝よ?」

よしざーさん!
寝ころぶんはいいけど、あーしごとダイブは…。



でも次の瞬間にはあーしの5センチ横でよしざーさんはあーしを抱き枕に
気持ちよさそうに寝息をたててる。

まあいいか…
よしざーさん気持ちよさそうやし…オムライス美味しかったし。
あーしはよしざーさんのおでこにちゅってした。



おやすみ、よしざーさん。


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