18


「びっくりしたあ…」


帰り道、愛ちゃんが言う。


「なんで?」
「だってうちに養子に来るって…」
「あぁ…。愛ちゃんと生きていこうって考えてからさ、いろいろ考えてたんだ」
「いろいろ?」
「うん。将来のこと、いろいろ。年食ってさ、あたしに何かあったときに、
今のままじゃ愛ちゃんにも産まれてくる子供にも何も遺してやれないから…。だから、ね」
「よしざーさん…」


ぎゅってにぎってくれた手がうれしかった。



愛ちゃんの休業が1ヶ月後からと決まり、
それまでは対外的には愛ちゃんの身体のことはオフレコってことになった。

愛ちゃんの体調は、仕事場にいる時は気が張ってるせいか、大丈夫なんだけど、
家に帰ると悪阻がひどかった。
いろんな食べ物の匂いを嫌がり、でも、おなかが空くと気持ち悪くなり、吐いてた。
あれが食べたいこれなら食べれるかもってわがままいって、
あたしが調達してきたら、わがまま言ったことで自己嫌悪になって泣くんだ。
すごい情緒不安定…。
ネットで検索したら、『マタニティーブルー』って言うらしく、家族の理解と協力が必要と書いてある。

…しかたないな。

夜寝るときも、気持ち悪いって言う愛ちゃんの背中を、あたしは寝付くまで撫でていた。
そんなある日。


「よしざーさん」
「ん?」
「社長が両親呼びなさいって…今後のこと話したいからって言ってる」
「そうか…」


こっちから挨拶行こうって思ってたけど…


「わかったよ。来たときに挨拶する」


愛ちゃんのご両親は何も知らない。あたしは修羅場を覚悟した。


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