13 やさしいのはいや、うんと苦しいのがいい

深夜1時
突然高橋からメールが来た。

『会いたいです』
『いつ?』
『今』
『今?一時だよ?』
『タクシー乗りました。行き先どこって言えばいいですか?』

ちょ、待てよ。
なんだっての。
慌てて電話する。
高橋は涙声だった。
こんな切羽詰った高橋の声を聞くのは初めてだった。
どうしたっていうんだろう。
とりあえずあたしは自分のマンションの住所を高橋に教えた。
到着しそうな時間を見計らってマンションの前で待ってやることにした。

少し離れた曲がり角でタクシーが停まる。
あれ?なんであんなとこで降りるんだ。
と思ったら、高橋がこっちに向かって走ってくる。
両手を広げて受け止めてやる。

「どした?」

もう泣きじゃくってて話にならない。
あたしは家族を起こさないように家につれて帰った。
泣き止むまで待って、もう一度どうした?って聞いてみる。

「キスして」
「へ?」
「お願い、キスして」
「なんで…」
「理由…言わなくちゃダメですか?…」

潤んだ瞳で見つめられて、何も言えなかった。

「キス…すればいいの?」
「うん。やさしいのはいや。うんと苦しいのがいい」
「わかった…」

息が詰まるほどに口付けた。
疲れて眠るまで口付けよう。
理由を聞くのは明日の朝、彼女が目覚めてからでいい。
今日はずっと抱きしめてキスしてあげるよ。


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