『吉澤さん!監督にほめられました!』

愛ちゃんからメールが来た。
短い文面からも嬉しさがにじみ出ててかわいいなあって思った。
あたしは返事の代わりに電話をすることにした。
だってさ…。


その日、楽屋入りした愛ちゃんはあまり話さず
たびたび席を外したりしてたのをにあたしは気づいてた。
あまりにも気になって何回目かに出ていったときに
あたしはあとを追ったんだ。
愛ちゃんはトイレに入っていった。
かといって個室に入るわけでなく、
洗面台の前で鳩尾のあたりを押さえて、目を閉じている。
胃でも痛いのか?
あたしは急いで楽屋に戻ると、胃薬を手にトイレに戻った。

「愛ちゃん」

声をかけると驚いたようにこっちをみた。

「胃、痛いの?」
「うん…」
「薬、飲む?」
「え?」

あたしは愛ちゃんに薬を渡した。

「ありがとうございます。でも…」
「ん?」
「吐いちゃうかも…」
「あら…」
「さっきも昼ご飯全部吐いちゃって…」
「大丈夫?」

薬はあたしが背中をさすってやってたらなんとか飲めたんだけど…。

「体調悪いの?」
「精神的なもんやと思います」
「なんか悩み?」
「言ったら笑われるがし」
「笑わないってば」
「怖いんです」
「怖い?」
「キックベースの練習始まるやないですか。あーし、ボールまっすぐ飛ばんし、
また足引っ張りそうや…。あー、なんであーしなんか選ばれたんやろ。
しかもキャプテンやなんて荷が重いがし…。
そう思ったら胃が痛くなって…」

痛みのせいでうっすらと汗ばんだ髪を梳いてやる。

「明日さ、午前中休みじゃん?家おいで」
「へ?」
「あたしじゃコーチになんないかな」
「いいんですか?」
「もちろん。一緒にボール蹴ろう?」

途端に嬉しそうな顔になる。

「なんだったら今夜からどう?」

あたしも嬉しくなって思わずそう言ってた。

そしてその日は夜中に、次の日も午前中いっぱいボールを蹴って、
本当ガッタスにほしいくらいに愛ちゃんはうまくなったんだ。

「よかったね、愛ちゃん」
『よしざーさんのおかげです』
「いや、愛ちゃんが努力したからだよ。試合見るの楽しみにしてるよ」
『はい、がんばります』

何事に関してもまっすぐで前向きで、
あたしがずいぶんと助かってることにはまだ気づいてないんだろうけど

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