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いつからだろう、吉澤さんが私の家に来るようになったのは…。


今年19才になるしってことでママが福井に帰ることになった。

「もう愛も大人だし大丈夫でしょ?」って。

本当はすごく不安やったけど、私もそろそろ親離れしなきゃまずいかなって思って一人暮しを決意したの。
んで、ママが帰ってから一週間後やったかな…。

その日は取材日で朝から晩まで延々取材。
メンバーは私と吉澤さんと美貴ちゃんだった。
吉澤さんがリーダーになってから、このメンバーでの取材も多くて、息も合ってきた。
この日は夜の9時に終わったんだけど、そのあと美貴ちゃんだけがラジオの仕事があったから、
私と吉澤さんだけが帰ることになった。

「愛ちゃんさー、一人暮し始めたんだって?」
「うん」
「行っていい?」
「いつですか?」
「今日」
「へ?」

かくして私の家に吉澤さんが来ることになった。

「お腹空きましたよね、何か買って帰ります?」

取材続きで気がついたらたいしたもの食べてなかった。

「手料理」
「え?」
「愛ちゃんの手料理が食べたい」

自信ないのに…。
でも一生懸命作ったオムライスを、吉澤さんはおいしいって言いながらたべてくれて、
今は気持ちよさそうに夢の中。
って、どうすんの?
すっごい気持ちよさそうだし、起こすのかわいそう。
でも風邪ひかれちゃ困るし…。

「吉澤さん」
「…ん…」
「起きてください」
「ごめん…寝かせて…」

…起きてくれん…。

「じゃあせめてベッドで寝て?風邪ひくよ?」

吉澤さんの手を引っ張って、なんとかベッドに寝かせた。
と同時に私の寝る場所がなくなったわけだけど…。
しかたないから私はソファにごろんと横になった。



「愛ちゃん」

…誰かが呼んでる。

「愛ちゃん、ごめん」

目を開けると吉澤さんが目の前で手を合わせていた。
ってか、寝起きにどアップで端正な顔立ちはビビる…。

「おはようございます、吉澤さん」
「ごめんね、あたし寝ちゃったんだね」
「うん…」
「起こしてくれればよかったのに」
「起こしたけど…」
「起きなかった?」
「うん…」
「あちゃー…ベッドまで占領しちゃってさ、ほんっとにごめん」

謝る姿があまりにかわいくて、思わず笑ってしまった。

「いいですよ」
「うん」
「朝ご飯つくりますね」
「まじ?」
「ちゃんと食べて欲しいですから」
「ありがとね」

ハプニング的だと言っても吉澤さんが泊まったことは嬉しかったし、
いい想い出だなって、そう思ってたんだけど…。


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