15.
SIDE HITOMI

「嫌なんだろ?あたしが由衣ちゃんと仲良くするの」

ストレートに言葉をぶつけすぎて高橋が黙り込む。
俯いて、神妙な顔して。

「ごめん、高橋。言い過ぎたよね?」
「……」
「何とか言ってよ」
「……」
「謝ってんのにさあ」

何も言わないなんて失礼だろ。
……ん?
高橋、胃の辺り撫でてる?

「高橋?」

いきなり口押さえてリーチ状態とか。

「ちょ!」

慌ててゴミ箱を渡して。

まだアルコール残ってたのか。
かなり飲んでたもんな…。
我慢しようとするから全部出しちゃえって言った。
そのほうが明日楽だからって。
つーか泥酔してたのにエッチしちゃったのがいけなかったかな…。

「大丈夫か?ごめんな?激しいことさしちゃって…」

ひとしきり苦しんでから高橋は口をゆすぎに洗面所へ。
高橋喉弱いから胃酸で喉荒らしたんだろうな。
うがいしながら咳き込んでるし…。

「高橋?大丈夫?」

ドア越しに声をかけるも、ずっと咳き込んでるから返事できんわな。
心配で。めちゃくちゃ心配で涙が出た。
がちゃりとドアが開く。
思いっきり涙目な高橋がタオルで顔を拭き拭き出てくる。


「……よしざーさん?」
「高橋ぃ…」

ぼろぼろ涙を流すあたしを不思議そうな目で高橋が見てる。

「ごめん…高橋…ごめんね?」

抱きしめたくて両手を広げる。

「よしざーさん…」
「ん?…」
「やっぱりあーし…嫌いになんかなれん」

そういってあたしの腕の中に高橋が飛び込んできた。

「高橋…」

愛しくて…ぎゅっと抱きしめる。

「名前で呼んでいい?」
「もちろん…」
「愛…好きだよ」

そういったらまた涙が溢れてきた。
ありえないほどに泣きじゃくるあたし。
かっこわりぃ。

「よしざーさん」

顔をあげると、高橋が背伸びをしてキスをくれた。
大人のキスを。
耳まで真っ赤になりながら。

「もう気にせんで?」
「うん…」
「由衣にメールしてもええよ」
「でも…」
「妹にやきもちなんて妬いたりせんから」
「…いいの?」
「仲良くしてあげてね」
「うん…」
「でもな」
「うん」
「こういうことはあーしにしかせんとって?」

そう言ってまた口づけて。

「うん…しないよ」
「あーしにならどんだけしてもええから。よしざーさんがしたいと思ったらいつでもええから」
「愛…」
「だから嫌いになんかならんとって?」
「嫌いなんていってないよ?むしろあたしが嫌われかけたんじゃん」
「嫌いになんてなってえん。かっこ悪いけど…やきもち妬いたんや」
「そっか。妬いてくれたのか」
「うん、同じ顔が好きならあーしにして?」
「愛がいいよ…愛じゃなきゃダメだ…」

だってこんなにジャストサイズなんだよ?
あたしの腕の中にすっぽりおさまるんだよ?
抱きしめながら、あたしはずっと高橋の背中を撫でる。
ゆっくりと、高橋の体調が落ち着くように。

「もう平気?」
「多分…」
「多分って…」
「やって、いっぱい飲んでもたし」
「だよな…。まだ気持ち悪い?」
「少しだけ」

まじかよ…。
すっげえ心配になる。
あたし、今すごい情けない顔してるよきっと。


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