9.
SIDE HITOMI



高橋の機嫌がめちゃくちゃ悪い。
全く笑顔ないし。
浴びるようにお酒飲んでるし。

「高橋?もうあんまり飲まないほうが…」

こいつ弱いのに。

「ええんや」
「ええんやって…」

もう酔ってるよな?実際。

「由衣ちゃん、どうしよう…」
「由衣ちゃんて」
「え?」
「あーしのことは『高橋』なくせに」
「だって、高橋由衣って知ったの今日だよ?」
「そんなん知らん」

まじやばいよ…。
こいつ、キレたら手つけられないんだってば…。

結局、高橋は一時間でビールを1本、ワインを2本あけちゃってベロベロ。


「帰ろうか…」
「そうですね…」

あたしと由衣ちゃんは顔を見合わせる。


「あの…」
「ん?」
「愛ちゃんお願いしちゃっていいですか?」
「へ?」
「お礼はいつか必ずしますから、よろしくお願いします」


あたしに原因あるしな…。
いいよって言って、あたしは由衣ちゃんをタクシーに乗せて見送った。




問題は今あたしの隣でぐったりしている高橋だ。
とりあえず近くの公園で休むことにする。
少し、風に当たってれば酔いもさめるだろうって思ったからなんだけど…。
甘かった。
あたしの肩にずっともたれてた高橋は、なんの前触れもなくあたしの胸の中で吐いた。


「ちょ…」

まだ吐きそうになってるから慌てて草むらに連れて行く。
つかあたしの上半身、悲惨なことになってるんですけど…。

「高橋、大丈夫?」

背中をさすりながら聞く。
ずっと咳き込んで吐いてを繰り返してて、段々心配になってきた。

「飲みすぎるからだよ…」

あたしのせいか。
参ったな…。もう少し気をつけてやればよかった。
なんか情けなくなって涙が溢れる。

「高橋ぃ…」
「もう大丈夫…」

涙声のあたしに高橋があたしを見てそう言う。

「ほんとに大丈夫?」
「うん…」
「ごめんな?今日…」
「……」

話の核心に触れると、また高橋は黙り込む。

「帰ろ?」

高橋を促すも、まっすぐに歩けなくて。
こんなんじゃ帰れないじゃん。


ふと顔をあげるときらびやかなネオンがあたしの目に入ってきた。


本・漫画・DVD・アニメ・家電・ゲーム | さまざまな報酬パターン | 共有エディタOverleaf
業界NO1のライブチャット | ライブチャット「BBchatTV」  無料お試し期間中で今だけお得に!
35000人以上の女性とライブチャット[BBchatTV] | 最新ニュース | Web検索 | ドメイン | 無料HPスペース